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三井物産社長「評価される資料」の3条件

安永 竜夫



僕が書類を見るときに、何を一番重視するかというと、いわゆる「デリバラビリティ(deliverability)」と呼ばれるものです。要は、書いてあることがその通りにできるのか、ということ。一つの稟議書が上がってきたとします。そこにはビジネスの枠組みやメリット、収益性などが書かれているわけですが、それだけでは起案者本人がただ風呂敷を広げているだけかもしれません。作りの凝った資料には往々にしてそういう傾向がある。だから字面だけ見て、いいねとはならないわけです。そこにどのようなリスクがあるのか、計画からの下振れが見込まれるときは、最大損失額はいくらなのか。予測しない事態が起きたとき、どういう対応をするのかといったことも、記されていなければならない。



一方で、メリットはどこまで拡大する可能性があるのか、どこまで利益を最大化できるのかについても記されているべきです。その両面が記されてあれば、起案に具現性、実現性を感じます。



しかし大切なのはそこから先です。起案した人間がどのような実績を重ねてきた者か、その部署の責任者に達成能力があるか。あるいはそのチームは必要なネットワークを構築できていて、案件を達成する実力値があるのかというところまで測る。それが経営トップの資料の見方なのです。