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マーケティング

工場は、稼働率なんだよねえ

ダイヤモンド記事
ま、営業力でしょ

"カルビーならば対応を間違えば3年で潰れると思う。本当に吹けば飛ぶような存在なのだ。

 そういう危機感を抱いている経営者は意外に少ないのではないか。「赤字を出さなければいいじゃないか」ぐらいの勝負観でやっている。昔は「勝つか負けるか」だった。今は「勝つか死ぬか」しかない闘いの時代だ。バブル崩壊前まで13行あった都銀が、今や3つのメガバンクに集約されているのが象徴的だ。「負けに不思議の負けなし」で、負けるには必ず理由がある。"
"全量買い取りとは剛毅なことですね」と皮肉を言われたこともあるが、カルビーにとってのメリットも大きいのだ。工場の稼働率が上がるのである。

カルビーの営業利益率の低さの一因は、工場の稼働率が低く固定費が高い点にあった。弱みだったと言ってもいい。カルビーは全国に15の工場を持ち、そのほとんどが大消費地の近くにある。スナック菓子は空気を運んでいるようなものなので、運賃を抑えるために必然的に編み出された工場配置だった。

 ところが、どの工場も稼働率が低い。私が経営トップに就任した時の稼働率は約6割。そんなに稼働率が低くては、売り込みに力が入らない。もっともな話だ。現在は平均すると9割を超えた。"

"こう考えたのだ。従前のカルビーは「3次元方程式」だった。つまり購入と生産と販売のバランスに苦労していた。こんな3次元方程式を調和させることなど私にはできない。だから「1次元方程式にする。数学から算数に改めるのだ」と宣言した。

馬鈴薯は全量を買う。まずこれで終わり。買ってきたものは、とにかく商品にする。これで終わり。そしてとにかく売る。これもここで終わり。営業担当者には、「時には売りにくい商品がある。その際には値下げしてでも商品を売り切れ」、商品開発の担当者には「調達した馬鈴薯を使い尽くすぐらいの新商品を考えろ」と言い続けてきた。"